【侵入者(Cycad blue)クロマダラソテツシジミ】
今回は、9月中旬と10月初旬に見つけた虫(蛾?蝶?)です。
オリーブの葉っぱにとまっていました。

クロマダラソテツシジミの名前と分類|和名・学名・英名・分類群を解説
調べたところ、クロマダラソテツシジミという貝でした。
貝って海や川以外にもいるとは驚きです・・・
( ゚Д゚)
名前
和名:クロマダラソテツシジミ(黒斑蘇鉄小灰蝶)
学名:Luthrodes pandava
英名:Cycad blue / Plains Cupid
分類
チョウ目(鱗翅目)
シジミチョウ科
ヒメシジミ亜科
クロマダラソテツシジミの特徴|体長・体色・形態的ポイントを紹介
大きさ・体の特徴
大きさは、開翅長 24–32 mm(体長約10 mm)
特徴は、後翅に細い尾状突起。
雄は翅表が青紫~青の金属光沢。
雌は黒縁が広く青は控えめ(季節型で変化します)。
翅裏は灰褐色地に白縁の斑列と橙斑。

クロマダラソテツシジミの生態と食性|幼虫がソテツの新葉を集中的に食害!
生態・食性
幼虫~蛹の発育は高温で速く、30℃条件で1世代約12日という報告もあるようです。
蛹化は地表〜地中で、アリが蛹を地中に運ぶ行動が観察される例があります。(幼虫はアリに保護・移送されることがあり、蛹化場所は葉裏・幹・地表の落葉下など多様です。)
幼虫は、主にソテツ属の新葉(とくに展開中の柔らかい葉)を食べます。齢が進むと古い葉も食害することがあり、ソテツ葉の毒成分を腸内細菌の助けで処理できるようです。
成虫は、各種花の蜜を吸います。

クロマダラソテツシジミの発生時期と見られる場所
発生時期:本州以南では主に初夏~晩秋(例:6–11月)に観察(複数化)。
越冬は暖地が中心で、関東などでは夏~初冬に飛来・増殖するケースが多い。
見られる場所:人が植栽したソテツ(ソテツ・ソテツ街路樹や庭木)のある場所。
公園・分譲地・寺社の植栽帯など。

クロマダラソテツシジミは害虫か益虫か?
クロマダラソテツシジミは害虫です。
幼虫がソテツの新葉を集中的に食害し、新芽全滅で株の景観価値が大きく低下、重度では枯死リスクも生じるためです。
園芸・造園上で問題視されています。

名前の由来|「クロマダラソテツシジミ」の意味と語源
「クロマダラ」=翅裏の黒い斑模様、「ソテツ」=幼虫の主食植物、「シジミ」=小型のシジミチョウ類に由来しています。
シジミチョウの「シジミ」は貝のシジミが語源で、小さくて翅の形(閉じた姿)が二枚貝に似ていることから名づけられました。
(*’▽’)

クロマダラソテツシジミの豆知識・トリビア
後翅の「尾状突起」と「橙斑」は偽の頭として捕食者の攻撃をそらすデコイ効果で役立つとされるシジミチョウ類の典型的特徴です。
温暖化や植栽普及を背景に、日本の都市部でも目立つ存在になってきています。

(↑ 黒い鱈、ソテツ、シジミを調理している女性のイメージ写真)
※ ソテツは有毒です。簡単には食べられません。

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