【希訪者(Blue cuckoo bee)ルリモンハナバチ】
今回は、めずらしい蜂の紹介です。
10月初旬に、加奈ぽこラボのラボ長の父「じょういっちゃん」(山野草研究家)に青い蜂(ブルービー)がいる場所に連れて行ってもらいました。
そして、本当に青い蜂を見ることができました。
(*’▽’)

ルリモンハナバチの名前と分類|和名・学名・英名・分類群を解説
青い蜂について調べたところ、ルリモンハナバチという蜂でした。
( ..)φメモメモ
名前
和名:ルリモンハナバチ(別名:ナミルリモンハナバチと呼ばれることも)
学名:Thyreus decorus (Smith, 1852)
英名:Blue cuckoo bee / Decorated cuckoo bee
分類
ハチ目(膜翅目)
ミツバチ科 (Apidae)
ルリモンハナバチ属 (Thyreus)

ルリモンハナバチの特徴|体長・体色・形態的ポイントを紹介
大きさ・体の特徴
大きさ:体長は、約13–14 mm。
体の特徴:黒地に瑠璃~青緑色の斑紋(光沢のある青い毛の斑)。
翅はやや褐色がかる。
太めの体形で、腹部の青い横帯は中央で切れるのが典型的です。
ルリモンハナバチの生態と食性
生態・食性
生態:単独性。
(ミツバチのような群れは作らず、各メスが自分で産卵・繁殖します。)
また、労働寄生(盗蜂)を行い、主にコシブトハナバチ属(Amegilla)などの巣に産卵して、宿主が蓄えた花粉団子を幼虫が利用して育ちます。
※ 労働寄生(盗蜂)とは・・・自分で巣やエサ(花粉団子)を用意しないで、他のハナバチの巣に卵を産み、宿主が用意したエサを幼虫が横取りして育つ生き方です。
食性:成虫は、花の蜜・花粉を吸います。

ルリモンハナバチの発生時期と見られる場所
発生時期:夏~秋(おおむね6月~10月)
見られる場所:日当たりのよい花壇・草地・公園・畑などで、コスモスやオミナエシ、サルビアなど多様な花を訪れる観察記録が多いようです。
園芸的には、ブルーサルビア+キバナコスモス+バーベナ系の組み合わせがブルービー花壇の鉄板のようです。

ルリモンハナバチは益虫か?
ルリモンハナバチは、中立です。
成虫は花を訪れて受粉に寄与。
一方で幼虫は他の在来ハナバチ(主にAmegilla)に労働寄生するため、宿主個体群には負荷となり得ます。
農作物に直接の害はほぼなく、庭・菜園では観察価値の高い訪花者とみなせます。
名前の由来|「ルリモンハナバチ」の意味と語源
ルリモンハナバチの名前は、瑠璃色(るりいろ)の紋様(体の青い斑紋)が由来です。

ルリモンハナバチの豆知識・トリビア
よく、「幸せを呼ぶ青い蜂」と呼ばれ、人気の高い昆虫です。
呼び名の背景を「青い鳥」の寓話になぞらえて紹介する記事もあります。
夕方になるとオスが草の茎を噛んでぶら下がったまま就寝していることがあるようです。
単独で、またはゆるく集まって「房」になるという記録もあります。
金属光沢のある青は鱗粉ではなく青い毛(体毛斑)による見え方です。
写真で見る「水玉模様」の正体はこの毛のパッチ。
地域によっては準絶滅危惧〜絶滅危惧に指定されています。(青森=絶滅危惧Ⅰ類、栃木・群馬・石川=準絶滅危惧、など)

(↑ 青い蜂のふりをして、花の蜜を吸うために周りを警戒している女性のイメージ写真)

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